PEOPLE 人と暮らし

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My White Life vol.04

My White Life WHITE LIFEを象徴する人々とTシャツの関係

坪井盛朗 「Losango LIFE & TOOLS」店主/「CARPE DIEM Kamakura 」 代表, Japan Shigeaki Tsuboi 「Losango」 owner /「CARPE DIEM Kamakura 」owner, Japan

柔術とサーフィンから“柔らかく生きる”術を学ぶ

鎌倉唯一のブラジリアン柔術道場「CARPE DIEM KAMAKURA」の代表、これがセレクトショップ「Losango」の店主のもうひとつの顔だ。都内から鎌倉へ移住を決め、セレクトショップをオープンさせるとほぼ同時期に、現在の道場をスタートさせる。

「鎌倉には、当時まだ柔術アカデミーがどこにもなかったんです。それでカルチャーをゼロから作ってみたかったんです。今まさにそれをやってる最中で。ブラジルでは、海と柔術がセットなんです。今ではアメリカの西海岸でもそうなっています。鎌倉には、同じようなカルチャーを築ける空気感があると思ったので、乗り込んできました。柔術と聞くと、激しくて痛いみたいなイメージを浮かべる方もまだ多いと思うんですけど、そうでもない。もともと日本から柔道がブラジルへ渡り、護身術の要素と相まって、小さく非力な人でも技術次第で強くなれる寝技の技術が進化した。それがブラジリアン柔術です。いまや、北米や欧州各地でも爆発的に普及していて、子供や女性の間でも楽しめる生涯スポーツなんです」

黒帯をとれたのを機にサーフィンをスタートさせた

さまざまな武道には、帯の色によって段級位制というものがある。ブラジリアン柔術においても、試合上の実力を測る帯の色分けは存在する。坪井さんはその最高位、黒帯をとったの機にサーフィンをはじめる。

「柔術が黒帯で終わりってわけではないんですけど、黒帯になると先生になるので、今度は人に教える立場になるんです。だから、一から人に謙虚に習えるもの、一番下っ端になれるものをはじめたいと思ったんです。そうなった時に、ずっと興味があったサーフィンをはじめました。柔術との親和性もよく言われることですし、身体の使い方や考え方が近いというのも頭では理解していたので」

海の上とマットの上。ふたつのスポーツの共通点

サーフィンと柔術。坪井さんは海に入り始めてすぐに、ふたつのスポーツにおける共通点に気づき、魅了されたという。

「ショートとロングでいうと、柔術はロングボードの感覚に近い。ロングはメローにゆったりと乗りますけど、まさに柔術もそこが醍醐味。柔術は、”格闘界のチェス”って呼ばれてるんですよ。フィジカルよりもロジカルのスポーツで、頭を使うんです」

脱力している状態で戦えてこそ、クール。力が抜けているのに強いというのが、柔術の境地なのだ。

「そもそも僕が、そんなにマッチョではないんです。でも100キロくらいな人と対峙できてしまう。テコを使ったり、相手の力を利用したり。年寄りでも、子供でも、女性でもできるスポーツで、護身術。こことここもって、引っ張って返してくださいって言うと、ホントにかえる、そのままできてしまえるスポーツなんです。固定概念もくつがえされますし、日々、発見も多いんです。格闘技ですから、ついフィジカルに頼ってしまうときもあります。逆に柔軟に物事を捉えられ、視野の広い人ほど上達が早いのかもしれません」

子供から年寄りまで独自のコミュニティを拡げていきたい

おおよその坪井さんの1日のサイクルを聞いてみた。

「朝起きて、波のある日は海へ入ります。戻って朝食をとり、子供を幼稚園へ送りにいく。それで自宅兼事務所に出勤して、夕方まで働くんです。もし夕方も波があれば海へ。戻って家族と夕食をとり、子供をお風呂に入れ寝かつけて、柔術へ行くんです。毎日、そんなサイクルなんですよ。都内で働く人には考えられないかもしれませんが、鎌倉という土地には同じような人が多いと思います。もちろん食っていくだけの収入は絶対にいるので、仕事はしなきゃいけない。このリズムが成り立つ、唯一の場所なんじゃないですかね」

もともと労働意欲がないから、と坪井さんは照れ笑いしながら続ける。

仕事のために生活するのではなくて、生活のために仕事しているタイプなのだと思います。それと都内から鎌倉に移住して大きく仕事の仕方で変わったのは、要領かもしれません。どれだけ要領よく働き、自分の時間をどれだけ作れるか。かつ、収入は落とさずに。そんなバランスに長けてきましたね」

現在、代表を務める「CARPE DIEM KAMAKURA」の生徒さんたちは、80%の割合で海に入る、俗にいう横乗り系の人々だ。

「サーフィン、SUP、ウィンドサーフィンとさまざまですけれど、誰もが口をそろえて”似ている感覚がある”と言いますね。生徒さんと海の上で偶然会うことも多いので、夜、マットの上で! と声を掛け合うことも日常化してきました。徐々にですけれど、ブラジルやアメリカの西海岸のような独自のコミュニティができつつある、それを実感できる瞬間なのだと思いますね」


プロフィール/
坪井盛朗 「Losango LIFE & TOOLS」店主/「CARPE DIEM KAMAKURA」 代表
東京のインテリアショップで16年バイヤーを務めた後、鎌倉・由比ヶ浜にて「Losango LIFE & TOOLS」をオープン。同名義で、内装デザイン業からPRO UNIFORM CONSULTANT ユニフォームの企画開発も営む。一方で、鎌倉唯一のブラジリアン柔術道場「CARPE DIEM KAMAKURA」代表も務めている。数年前にサーフィンもはじめ、サーフィンと柔術とをリンクさせ、独自の視点でコミュニティを築いている。
Losango LIFE & TOOLS:www.losango.jp
Carpe diem Kamakura:bjjkamakura.com

(写真 松本昇大 / 文 村松亮)

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