California Issue

中田みのりがアナハイムでMLBエンゼルスをスナップ

California Issue2018.8.29 Wed.

中田みのりは大谷翔平に出会えるのか」の動画で、アナハイム・スタジアム・オブ・エンゼルスのフィールドに降り立ったモデルの中田みのり。観戦したテキサス・レンジャース戦では、5番DHで出場した大谷のヒットから得点が生まれ、エンゼルスは快勝。メジャーリーグの1日をスナップした。

「写真を撮り始めたのは、高校のデジタル放映部という部活に入ったのがきっかけです。短編のドラマのような動画を撮って、NHK杯に出品するのがメインの活動でした。最初にデジタルで撮り始めて、次にトイカメラなどのフィルムを使ってみたら、その質感とか光のボケ具合が好きになりフィルムカメラへの興味が大きくなりました」

写真についてそう語る中田みのりを含むクルーは、滞在先のLAから試合開始3時間前の10時にアナハイム入りを目指す。交渉の末、試合前にフィールドに下りて撮影できるプレスパスを発行してもらえた。試合前に選手たちがフィールドでキャッチボールをしたり、ストレッチをしたり、フリーバッティングを行う姿はニュースなどで見たことがあるが、大谷翔平やマイク・トラウトが繰り広げるそんな光景を撮ることができるかもしれないのだ。遅刻するわけにはいかない。

アナハイムといえば、エンゼルスとディズニーランドだ。フリーウェイのインターを降りると、道路には大きくエンゼルスの横断幕が張られていたり、ディズニーのサインが設置されていたりするが、街道沿いには店などもほとんど見当たらず、とても閑静な地域のようだ。

ほどなくしてスタジアムに到着する。10時に窓口が開くと、申請したプレスパスを無事に受け取ってフィールドへと案内される。

バックネットの手前からフィールドを見渡す。そしてベンチに案内されると、「17」の番号がついたヘルメットも並んでいる。たまにベンチ裏の階段から、ウォームアップのために上がってくる選手たちもいる。

ベンチには日本からの報道陣が10名以上いただろうか。動画やスチルのカメラを持って、大谷の登場を待つのは定番の光景のようだ。まだ試合開始の13時まではだいぶ時間もあり、やがて観客席がオープンすると、選手たちのウォームアップを見ようと子どもたちがスタンドの最前列を目指して駆け下りてくる。ベンチの上にはネットが張られているが、ほんの少し外野方向に向かうと内野席もむき出しで距離も近い。子どもたちは選手とのコミュニケーションに期待するはずだ。

「撮影に向かうまでは、大谷選手に会える!?という期待、ドキドキ感でしたが、気になったものをスナップしながら時間はどんどん過ぎ、たまに他の選手は来る。でも大谷選手はベンチに上がって来ず(笑)。段々とベンチに上がってきた大谷選手をスナップすることはできないんじゃないか?というドキドキ感に変わっていきました」

フィールドでスナップを続けていたときの心境を語る中田みのり。6月前半、気温も高く、カリフォルニアは日射しが強い。試合中にエンゼルスの選手たちが座っている球場のベンチで日射しを避けながら、大谷がやって来るのを待つ。

11時半を過ぎた。もうメディアは立ち去らなければいけない。前日の試合が長引いたこともあり、どうやら日曜のデイゲームというものの試合前のウォームアップは選手の自由、フリーバッティングは行わないということだった。そもそもDHでの出場予定のために守備につかない大谷は、フリーバッティングがないのであればフィールドに上がって来ることはほぼないのだそう。緊張感もありつつ、なかなかシュールな待ち時間だったが、ベンチを去ってスタンドに向かうことにする。

ベンチすぐ裏のいい席が取れたこともあり、試合中の臨場感はハンパじゃない。

「こんなに選手と同じような目線の高さで野球を見るのは初めてでしたし、ファウルボールが飛んでくるときは死ぬかと思いました(笑)」

試合前にウォームアップする姿は撮れなかったが、試合中に座席から第1打席に立つ5番DHの大谷を撮影。ファーストを強襲するヒットを放つと、6番ベルブエナ、7番ブリセーニョがヒットで続き、大谷は快足を飛ばして先制ホームイン。

そして7回表が終わると、メジャーリーグの恒例として『Take Me Out To The Ball Game』をスタジアム全体で合唱する。その直前にベンチのすぐ裏手に観客の視線を遮らない通路スポットを見つけたので、低い姿勢から一瞬、第3打席を迎える大谷をより近くから捉えることにした。

この打席は見逃し三振に倒れてしまったが、エンゼルスは3対1でテキサス・レンジャースを下した。試合後には、チームとゲームに続く第2の目的として、ファンたちの姿をスナップする。

写真:中田みのり 文:中島良平

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