看板メニューをTシャツにします #04

うなぎ本来の味わいにこだわる 日本橋いづもや

名店料理2018.12.25 Tue.

名店の看板メニューでプリントTシャツを制作する連載企画第4回。日本橋は江戸通りに面した現在の地で1946(昭和21)年より営業するうなぎの名店、日本橋いづもやに取材した。

いづもやの屋号は古くからうなぎ料理屋の店名に用いられてきた。現在もうなぎの名産地として知られる出雲国は宍道湖で採れたうなぎを、行商が新鮮な状態で大阪や京都へ届けたことから、その名が関西を中心に広まったと言われている。江戸時代の絵巻に描かれた日本橋の街には、すでに「いづもや」の暖簾がかかっているというから、うなぎ食の伝統を存分に感じさせてくれる。

日本橋本石町の日本橋いづもや。神田美倉橋ガード下で創業し、戦後間もなくして現在の地で営業を再開した。現在は本館の裏手に別館が立ち、日本橋三越本店内の三越店にもランチどきには行列ができる名店だ。そのこだわりは、創業以来受け継がれているさっぱりしたタレによって、うなぎ本来の味わいを感じさせること。紀州備長炭で表面がパリッと焼かれ、口に入れるとホロリとほぐれて旨味が口に広がり、豊かな香りが鼻から抜けていく。

写真のうな重(松・4320円)は看板メニューのひとつ。米は宮城・登米の「ひとめぼれ」が使用されており、もっちりというよりも粒の立った食感が特徴的なこの米が、蒲焼の下で蒸されてタレをまとうことでうな重として完成する。夜には和の懐石とうなぎ料理を組み合わせたコースもあり、アルコールと一緒にのんびり味わうのも一興だ。

日本橋いづもや

東京都中央区日本橋本石町3-3-4
TEL:03-3241-2476
営業時間:【月曜〜金曜】11:00〜14:00、17:00〜22:00(LO 21:00)【土曜】11:00〜15:00、16:00〜21:00(LO 20:00)
定休日:日曜日、祝日

https://www.idumoya.com/

写真と文:中島良平

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